最近は美術館や博物館オリジナルの素敵なグッズが豊富ですよね。普段の生活の中でも使えて、さらに「それ、どこの?」と聞かれるような、誰かにちょっと自慢したくなる一味違ったミュージアムグッズをご紹介します。
※記事中の金額は全て税込み表記です。
堂本印象の作品がモチーフ!ここにしかないグッズに注目
【京都市】京都府立堂本印象美術館
立命館大学のお向いに立つこちらは、大正から昭和にかけて京都で活躍し、モダンな作風で知られる日本画家・堂本印象(どうもといんしょう)の作品を展示する美術館です。建物は、印象がヨーロッパで見た宮殿や邸宅を用いた美術館を参考にして外観から内装、ドアノブや照明に至るまで全て自身でデザイン。館まるごと印象の作品ともいえる美術館です。
ミュージアムショップには、印象の作品をモチーフとしたセンス溢れるグッズがいっぱい。人気のマグネットシリーズの中でも右上の「芳醇」は、美術館入口の把手(とって)用に印象が描いた本画「芳醇」をモチーフにしたものなんです。
どんな把手かというと、写真左が実際のもの。ちなみに右がマグネットです。とてもステキ! 家に持ち帰り、どうやって飾ろうかと考えるだけでもワクワクします。
それからロビーに飾られたガラス作品「蒐核(しゅうかく)」にインスピレーションを得たアートな和菓子もあるんですよ。
作っているのは美術館の近くに店を構える「京菓子司 笹屋守栄(ささやもりえ)」。やさしい甘さの白あんに、ふわりとした口溶けの淡雪羹、上に寒天を重ねた逸品。モチーフとなったガラス装飾の透明感が伝わってくるようです。
その他にも、こんな素敵なグッズがあります。美術館の外観を描いたトートバッグや美術館のロゴマーク、館内の装飾などをモチーフにしたレターセット、マスキングテープ、印象の絵をあしらったクリアファイルもあります。春からの新生活にアートな雑貨を用意するのはいかがでしょう。
※好評につき在庫がなくなっている場合があります
■■INFORMATION■■
京都府立堂本印象美術館
京都府京都市北区平野上柳町26-3
TEL:075-463-0007
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館。翌火曜日休館)、年末年始(12月28日~1月4日)
※その他、展示替えなどで臨時休館する場合あり。
料金:510円 高大生400円 小中生200円
バラエティ豊かで大人気の平等院グッズ
【宇治市】平等院 ミュージアム鳳翔館
10円玉で有名な宇治市に立つ平等院は平安時代、藤原道長の息子・頼通が極楽浄土を具現化して建てたといわれる寺院です。その平等院に併設された「ミュージアム鳳翔館(ほうしょうかん)」は、国宝の鳳凰像や人気の雲中供養菩薩像、三名鐘に数えられる梵鐘など貴重な文化財や資料、発掘出土品を展示した一見の価値がある博物館です。
ミュージアム鳳翔館で人気なのが、菩薩様が楽器を演奏したり、舞を舞ったり、持物を持つ姿を現した雲中供養菩薩像。あまりに可愛いらしいお姿にたくさんのファンがいる仏様です。
その雲中供養菩薩像をデザインしたのが「雲中トランプ」。鳳凰像がジョーカーなんですね。このトランプで遊んだら、菩薩様と一緒に楽しい気持ちになれそうです。
ところで平等院の鳳凰堂を拝観すると、内部や外観を埋め尽くすように花が描かれているのに気が付きます。これは架空の花といわれる宝相華(ほうそうげ)という花。この宝相華をデザインしたマスキングテープもあるんですよ。優しげなお花は見ているだけで癒されます。
その他、バラエティ豊かなグッズが充実。雲中供養菩薩像や鳳凰、鳳凰堂がデザインされた消しゴムや芯の詰め替えが可能なボールペンは勉強や仕事のお供に。また、平等院に咲く藤の香りをイメージした名刺サイズのフレグランスカードは、お財布や名刺入れに忍ばせて香りを楽しむのも素敵です。そしてキュートな鳳凰ゼムクリップで大切なものを挟めば気分も上がりそうですね。
■■INFORMATION■■
平等院
京都府宇治市宇治蓮華116
TEL:0774-21-2861
開館時間:ミュージアム鳳翔館9:00~17:00(入館は16:45まで) /庭園8:30~17:30(受付は17:15まで)
休館日:なし
料金:600円、中~高校生400円、小学生300円(平等院拝観料含む)
洗練された和のデザインに注目
【八幡市】松花堂庭園・美術館
八幡市にある「松花堂庭園・美術館」は、江戸初期に活躍した文人僧・松花堂昭乗ゆかりの庭園・美術館です。2万平方メートルもの広大な日本庭園には露地庭や椿園があり、国の史跡名勝に指定されている草庵・松花堂や泉坊書院がある内園や、3棟の本格的な茶室が点在している外園があります。また、美術館では松花堂昭乗ゆかりの品々の展示と共に、春と秋に企画展・特別展を開催するほか、年に3回ほど館蔵品を中心とした展示が開催されています。
ミュージアムグッズは美術館内のショップ おみなえしで販売しています。
こちらは片足を蹴り上げて振り向く雄鳥の姿を捉えた松花堂昭乗筆「雉子図」をアレンジしたファイル。裏面には墨色を巧みに使い分け、やや驚いたような面もちの雉子が描かれています。素材も上質な和紙で作られているので、高級感たっぷりです。
托鉢に行く雲水(うんすい=修行僧)さんが並んで歩いているユニークな一筆箋は、大正から昭和に活躍した僧侶・寛州宗潤による「托鉢図」をデザインしたもの。
中面には托鉢から帰る後ろ姿を描いたデザインなども入っていますよ。
左の華やかな型抜きカードは、日本画家・田島周吾の作品「椿酒堂」がモチーフ。プレゼントに添えるのメッセージカードとして、また額に入れたり、机に飾るのもいいですね。右も同じく田島周吾筆によるユニークな画風の9種類の生き物をシールに。ノートやスマホケース等のワンポイントにするのもいいですね。
ところで松花堂と聞くと「松花堂弁当」を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、松花堂弁当とは昭乗が農家の種入れ器だった四つ切り箱を小物入れとして使用していたものを昭和8年、日本有数の料理店である京都兆の創業者・湯木貞一氏が見つけ、料理の器にと考案したのがはじまり。松花堂庭園・美術館のお隣には「京都兆 松花堂店」があり、松花堂弁当をいただくことができるので、あわせて訪れてみてはいかがでしょう。
■■INFORMATION■■
八幡市立松花堂庭園・美術館
京都府八幡市八幡女郎花43-1
TEL:075-981-0010
開館時間:9:00〜17:00(入園・入館は16:30まで、ミュージアムショップは11:00~15:00)
休館日:月曜(祝日の場合はその翌平日)、12月27日~1月4日
料金:庭園入園料300円、美術館観覧料400円~
※草庵「松花堂」、泉坊書院を含む内園は大阪北部地震の被害とその復旧工事のため、現在ご覧いただくことができません。
安野光雅の可愛い作品をお手元に♡
【京丹後市】和久傳ノ森「森の中の家 安野光雅館」
明治3年、京丹後市で料理旅館として創業した和久傳が、創業の地に作った「和久傳の森」。56種およそ3万本もの樹々を植樹して新たに作られた森の中には、優しく繊細な水彩絵画が魅力の安野光雅氏の作品を展示する美術館「森の中の家 安野光雅館」があります。
ショップには安野光雅氏の愛らしい絵柄を活かしたオリジナルグッズがたくさんあります。こちらは想像力とユーモアあふれるあたたかな挿絵が魅力の「メアリ・ポピンズ」と、安野光雅氏が90歳の時に描いた挿絵「小さな家のローラ」の一筆箋。お見せできなくて残念ですが、中の絵柄もとっても可愛いんですよ。
カラフルなポーチは「森の中の家 安野光雅館」の完全オリジナル。ほどよい厚みがあり、丈夫で柔らかな生地を使用しています。中にはポケットがあるのでコスメポーチや小物入れにもよさそう。中の生地は太陽の光のような明るい黄色で、ポーチを開ける度、元気をもらえそうです。
他にも、まだまだありますよ。クリアファイルにマスキングテープ、マグネット、それから高精細複製画(版画)も販売。原画の色彩や質感をより忠実に再現し、原画の紙質と高い保存性を併せ持つ美術館グレードのフランス製最高級アート紙、アルシュアクアレルラグを用いた高精細ピエゾグラフ。お部屋のインテリアにもいいですね。
■■INFORMATION■■
森の中の家 安野光雅館
京都府京丹後市久美浜町谷764和久傳ノ森
TEL:0772-84-9901
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30)
休館日:火曜日(祝日の場合は開館、翌日休み)、12月29日~1月1日
料金:1000円 中高校600円 小学生400円
レトロな洋館ミュージアムのオリジナルグッズ
【京都市】京都文化博物館
京都市にある京都文化博物館は1988(昭和63)年、京都の歴史と文化をわかりやすく紹介する総合的な文化施設として開館した博物館です。特別展のほか、総合展示室では京都ゆかりの優品を常設と企画展で紹介。また3階フィルムシアターでは京都府所蔵の名作映画が随時、上映されてています。また、赤レンガが印象的な別館は明治時代に建てられた旧日本銀行京都支店の建物を活用したもので、こちらも見ものです。
まずご紹介するのは、朏(みかづき)コレクション 伏見人形 「饅頭喰い」(京都府蔵 京都文化博物館管理) をモデルにしたオリジナルのミニトートです。「饅頭喰い」とは、大人から「父と母のどちらが好き?」とたずねられた男の子が、まんじゅうを2つに割り「どっちがおいしい?」と返したというお話。伏見人形(※)の代表的なモチーフで、ファンにはたまらないデザインのはず! ランチボックスや小物などを入れるサブバックにぴったりです。
※伏見人形…伏見稲荷大社の近くで古くから作られ、現在も継承されている土人形
写真左も、朏コレクション 伏見人形「福良雀」から、縁起が良いといわれる「福良雀」をモデルにしたふせんです。右は吉川観方コレクション 大阪練人形の「毬猫」(京都府蔵 京都文化博物館管理) をモデルにしたキュートなふせん。ほんわかした猫のイラストを手前に折るとお座りするんです。伝言メモなどに使うのにもいいですね。
レトロな京都文化博物館・別館建築をデザインしたグッズもありますよ。左は別館に入っている京都の老舗喫茶店「前田珈琲」と提携したオリジナルコーヒー。ジャスミンやピーチ、ベルガモットを思わせる華やかなフレーバーで、柑橘系の爽やかな酸味と甘さが特徴です。右は赤煉瓦の別館がイラストで描かれたチケットホルダー。お土産やプチプレゼントにもいいですね。
■■INFORMATION■■
京都文化博物館
京都府京都市中京区三条高倉
TEL:075-222-0888
開館時間:10:00~19:30、特別展は~18:00(金曜日は19:00まで)※入場は各30分前まで、別館は~19:30
休館日:月曜(祝日の場合はその翌平日)、年末年始
料金:総合展示500円、大学生:400円、高校生以下無料特別展は別当料金が必要
別館入場無料(催事により有料の場合があります)
乙女心をくすぐる魅惑のグッズが多数
【大山崎町】アサヒビール大山崎山荘美術館
乙訓郡大山崎町にある「アサヒビール大山崎山荘美術館」。こちらは大正から昭和にかけて活躍した実業家・加賀正太郎(1888-1954)氏の別荘として建てられた建物で、現在は美術館として公開されています。こちらはコレクションも素晴らしく、クロード・モネの「睡蓮」をはじめ河井寛次郎や濱田庄司、バーナードリーチなどのコレクションでも知られています。
ミュージアムショップでは、モネの「睡蓮」をはじめ、大正から昭和にかけて活躍した陶芸家・河井寬次郎の作品、加賀正太郎が育てた蘭をモチーフにし自ら監修・制作した植物図譜「蘭花譜(らんかふ)」に収録された蘭の花をあしらったグッズなどを販売しています。
また、館内にはヨーロッパなどから取り寄せたというステンドグラスが沢山あり、それらをモチーフにしたネックレスもあります。キラキラと輝くネックレスをシンプルな洋服に合わせたらとってもおしゃれですね。
そして、あまりのかわいらしさで評判になっているのが、アルブレヒト・デューラーが描いた野ウサギをモチーフにした置物「リアルラビット」。今年は兎年なので、兎年の方へのプレゼントにもいいですね。
この他、庭園にはバリー・フラナガンによる大きな野兎の彫刻もあるので、訪れた時にはぜひ、探してみてくださいね。
■■INFORMATION■■
アサヒビール大山崎山荘美術館
京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
TEL:075-957-3123(総合案内)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜)、臨時休館あり、年末年始
料金:900円、高・大学生500円、中学生以下無料