JR亀岡駅から車で20分ほど南下すると現れる、自然豊かな立地にあるハーブ園「ハーメルンの森」。中に入ると爽やかなハーブの香りに包まれ、一瞬で癒しの空間に引き込まれます。「ハーメルンの森」では、ハーブを使った料理や岩盤浴、お風呂などの非日常を満喫できます。レストランでも温泉でもない不思議な空間で、ハーブの魅力に浸ってみませんか?
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約90種類のハーブが育つハーメルンの森へ
自然そのままの姿で育つハーブ
ハーメルンの森では約90種類のハーブが育っています。こちらのハーブ園では、人の手をほとんど入れず、水やりは雨のみ、虫も自由に飛び回り、手入れをするのは雑草を除去するくらいなのだとか。
「自然に近い状態でいても生命力の強いハーブはしっかりと育つんですよ」と、オーナーの堀田拓(ほったひろし)さんは言います。
そもそもハーブとは
ハーブとは、日本語で「香草」と書くように、香りのある植物のこと。さらに食用にしたり香りを楽しんだり……と私たちの生活に役立つ植物全般を指します。ひとことにハーブと言っても、食用にする料理用ハーブや、香りを楽しむ芳香ハーブ、薬用ハーブ、園芸・観賞用ハーブなど、さまざまなハーブが存在します。なんと、ハーブに分類される植物は、数万種類にもなるのだそうです。
また、ハーブと言えばラベンダーやカモミールといったものが有名で、なんとなく“海外のもの”というイメージが強いですが、日本にもハーブと呼べる植物はたくさんあるんです。例えば和菓子や漢方にも使われる「ヨモギ」、和食の名脇役「シソ」、食のアクセントに欠かせない「ワサビ」など。ちょっとハーブを身近に感じられますね。
ハーメルンの森ってどんなところ?
全身でハーブの効果を感じられるお風呂&岩盤浴
そんなハーブを主役にしたハーメルンの森では、ハーブを使った料理やお風呂、岩盤浴が楽しめます。お風呂・岩盤浴だけ、料理だけという個別利用のほか、お風呂・岩盤浴+料理のコースも多数用意されています。
まずはお風呂から見ていきましょう♪
こちらはハーブエキスが溶け込んだリラクゼーションハーブ風呂。白を基調とした浴場に、太陽の光が大きな窓から差し込みます。このハーブ風呂では、体を温めることで血液の流れが良くなり、お湯に溶け込んだハーブの成分が体内に吸収されやすくなるため、保湿や美肌、疲労回復の効果が期待できるのだそう!
また、アロマ岩盤浴では、体をじっくりと中まで温め、たくさん汗をかくことで自律神経を整えることができます。さらにそこにハーブから抽出したエッセンシャルオイルを使うことで、アロマの香りを楽しみながらリラックス効果があります。お風呂や岩盤浴で使われているハーブは、フレンチラベンダーやレモングラス、ベルガモットミントなど。ハーブの効果はもちろん、香りも楽しめるものがそろっています。
そしてお風呂上りには庭のハーブ園で採れた7種のハーブティを自由に飲むことができます。ペパーミント、レモングラス、ラベンダー、セージ、ローズ、ローズマリー、ジャーマンカモミールの中から好きなハーブを2~3種類選んで、お湯を注いで数分待てばお好みのハーブティのできあがり!
また、ハーブを選ぶのに迷ったら、ペパーミントを入れれば香りのバランスが取れるので間違いないのだそう。ハーブについて説明されたボードも用意されているので、詳しくない人でもご安心を♪
ちなみに、それぞれのハーブには以下のような効果が期待できますよ。
・レモングラス…血行促進、胃腸の炎症
・ラベンダー…不眠、ストレス、頭痛
・セージ…月経痛、更年期症状
・ローズ…月経不順、更年期症状、アンチエイジング
・ローズマリー…頭痛、めまい、むくみ
・ジャーマンカモミール…関節の痛み、のぼせ、冷え、睡眠障害
すべての料理にハーブを使った、薫り高いメニュー
続いてはお料理をご紹介。
こちらで提供される料理は、すべて自家製ハーブを使い、オーナー自ら調理しています。メニューはメインの料理とサラダやスープ、パン、食前か食後のハーブティがついたセット(2000円・税抜~)のほか、メイン料理が2品つくコース料理(4000円・税抜)も用意。
メインは主にビーフシチューやブイヤベースなどの肉や魚を使った洋食。また、料理の献立はほぼ決まっているものの、予約時にお客さんの好みや年齢層に合わせてオーナーが作っているそうです。例えば、苦手な食材を避けることはもちろん、ロースやカルビ肉で提供している料理を、高齢の方にはやわらかいヒレ肉でお出しすることもあるそう。来てくださるお客さん一人ひとりに合わせた対応をされています。
食前には、ハイビスカス、ローズヒップ、ペパーミント、レモングラスなどのドライハーブを使ったハーブティを、食後にはペパーミント、レモンタイムなど乾燥させる前の生のハーブを使っています。どちらもハーブとしての効能は同じですが、生のハーブはドライハーブと比べて見目麗しく、上質な香りに仕上がります。
食前・食後にハーブティを飲むのは、消化を助ける効果があるのはもちろん、香りを楽しんでリラックスしてもらうことが一番の目的。ぜひ両方のハーブティを飲んで違いを感じてみてください。
また、食後に提供されるデザートも見た目のかわいらしさに目を引かれます。メニューは季節によって異なり、写真はワイルドストロベリーのムース。ワイルドストロベリーには消化器系やむくみに効果があるとされています。さらに、周りに飾られている青い花はボリジというハーブで、カリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
上記のデザートにも使用されているハーブ「ボリジ」の花はこちら。5月~6月にかけて花を咲かせます。
ほかにも今の時期には、フレンチラベンダーやジャーマンカモミールなども見頃だそうですよ。
1泊2日でハーブ尽くしの旅ができちゃう!
「ハーメルンの森」は日帰りでも楽しめますが、宿泊することも可能だそうです。
2階部分が宿泊スペースになっており、最大7人の宿泊ができます。宿泊コースは1泊2日2食付きで1万3000円・税抜~。昼食付は+4500円で利用できます。
オーナーの堀田さん曰く、「ハーメルンの森」は“ホテル”や“レストラン”などのジャンルにあえて属さないようにしているのだそう。そんなハーメルンの森を表現するなら「隠れリゾート」がぴったりなのだとか。
まるで一流ホテルのようなおもてなしをするハーメルンの森。こちらは2008年に堀田さんが始めたのですが、ハーメルンの森を開業するまではごく普通の会社員だったそうです。きっかけとなったのは、32歳の時、北海道旅行の際に見た、一面に咲くラベンダー畑でした。
きれいに咲き誇る花をみて、「花屋さんをしたい」と考えた堀田さんは、働きながら花屋さんを開業する構想を練りますが、花屋さんだと生花にかかるコストや従業員の確保など、堀田さんの考える条件には合わず断念。その時にハーブを主としたお風呂や岩盤浴のアイデアにたどり着きます。そこから開業場所を探すべく、さまざまな物件をめぐり、この亀岡の地にたどり着きました。
また、浴場施設だけでは営業を続けるには難しいと判断し、料理の提供や宿泊も兼ねた営業スタイルに。ホテル勤務も、料理人としての経験もなく、まさにゼロからのスタートでした。
試行錯誤の日々でしたが、訪れたお客さんからは「お風呂が気持ちよかった」「お料理がおいしかった、他の人には秘密にしておきたい!」と大絶賛。
当の堀田さんは、「秘密にせず、ぜひたくさんの人に来てほしいですね(笑)」とのこと。
そんな堀田さんにとってハーブの魅力は、「人を癒すもの」。ハーブによる効能も注目されますが、まずは香りを楽しんでほしいと堀田さんは言います。
確かに、好きな香りに包まれていると自然とリラックスできますよね。みなさんもお気に入りの香りを見つけに、ハーメルンの森へ訪れてみてはいかがでしょうか? 癒やしのひとときが待っていますよ。
■■INFORMATION■■
ハーメルンの森
住所:亀岡市東別院町東掛岩脇5
電話:0771-27-2003(完全予約制。前日午前中までにご予約ください)
HP http://www.f-hameln.jp/
Instagram https://www.instagram.com/hameln.no.mori/