松島と宮島にならぶ日本三景のひとつ天橋立。奇跡の絶景として1000年以上前から日本人を魅了し続けきました。
今回は天橋立の歴史からビュースポット、珍風景、古写真、グルメ、ちょっぴりディープな情報まで!天橋立観光情報にフル活用できる保存版です!!
3分あれば知ってスッキリ!天橋立って何がスゴイ??
日本三景とは知っているけど、実際はどうスゴイのか簡単におまとめ。
スッキリ①
神様が作った??奇跡の地形
「丹後国風土記」によると、日本の神様イザナギノミコトが天界と下界を結ぶために架けたハシゴが倒れて、そのまま一本の陸地になったのが天橋立と伝わります。
【京都府HPより】
そんな神様が作ったかのような奇跡の地形「天橋立」が地球上に現れたのは約4000年前のこと。宮津湾の海流と阿蘇海の海流がぶつかって砂が堆積したことによって生まれた地形なんです。
古代より日本人は天橋立を神の気配を感じる“特別な場所”と考え、奈良時代には国府を置くなど丹後国の中心として栄えました。そのため籠(この)神社や成相寺、智恩寺などの有名大寺社が集まっているんですね。 ちなみに「府中」という地名はその名残り。
スッキリ②
あの足利義満も何度も訪れた!絶景
島国である日本を象徴する3つの絶景を日本三景といい、天が日本人に与えてくれた自然の恩恵です。
「天橋立」は5000本に及ぶ青い松並木と白い砂「白砂青松」が大変美しい場所として、年間200万人に人々が国内外から訪れる、日本でも有数の観光地です。
また平安時代には都人の憧れの地でもあり、和歌や庭にその思いを馳せました。あの金閣寺を建てた足利義満は6度もこの地を訪れ、文珠山から天橋立を眺めて「宇宙の玄妙」と称え大絶賛したと伝わります。さらに画聖・雪舟の水墨画「天橋立図」は国宝に指定されています。
千年以上、日本人の心のよりどころとなってきた景勝地・天橋立を当時のままに保全する取り組みが京都府によって行われていることも知りました!
スッキリ③
地形が生み出した珍風景!「廻旋橋」
天橋立の名物にもなっている赤い橋「廻旋橋」(かいせんきょう)。
【京都府HPより】
天橋立は内海と外海を二分するかのように見えますが、2つの橋によってつながっています。
【京都府HPより】
内海と外海がつながっているわずかな部分が「文珠水路」。こちらに船が通るたび90度旋回する珍しい「廻旋橋」が架かっています。
↓から廻旋橋の動画が見れます~。
スッキリ④
レンタサイクルやモーターボートで、“天橋立ならでは”の地形を体感できる
天橋立は全長、3.6キロ。歩くとちょっぴり大変なので、乗り捨てOKのレンタサイクルで巡りましょう!
景色を楽しむほか、プチパワスポや茶店なども。府中エリアと文珠エリアを行き来するのも便利かつリーズナブルなんです。
ダイナミックかつスリル満点のモーターボートでは、天橋立ならではの地形巡りが堪能できます。モーターボートのクルージングは意外にも50年前からの超定番なんですって。
infomation
天橋立絶景BIG4「四大観」を制覇!!
意外に知られてない、天橋立を東西南北から見る4大ビュースポット。場所や角度が違うと、がらっと景色も変わります!制覇してみて。傘松公園&ビューランドからは股のぞきしてみましょう。
【傘松公園HPより】
世界から注目された“股のぞき”効果
天橋立に背を向けて立ち、腰を曲げて股の間から景色を眺めること。
色彩が鮮やかだったり、奥行きがなくなり平面のようになったり、大きさが変わったり…と実にユニーク!な眺望スタイルは、近年イグノーベル賞の受賞で話題になったばかり。
①「昇龍観」天に昇る龍のごとく見える@傘松公園
股のぞき発祥の地ともいわれる傘松公園。その名の通り、園内の階段を上がると「傘松」があります。
天橋立の股のぞきは、明治33年頃に傘松に展望所を設置した吉田皆三によって広められたものとか。
傘松公園には地上40メートル、空中に浮いているかのような気分を味わえるスカイデッキなどの新しい展望スポットも。
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★コラム★
古写真で見る!120年以上の歴史を誇る“股のぞき”
明治時代にはすでに行われていたという股のぞき。大正・昭和に天橋立土産として販売されていた絵葉書に多数見られ、“股のぞき”は天橋立の観光パフォーマンスの定番だったことがわかります。
写真が普及することによって、これまで絵画でしかみたことなかった観光名所がリアルに!身近に!感じられるようになり、憧れの地から観光地へと変化した時期なのかもしれませんね。
さらには、着物の袖越しにのぞく“袖のぞき”なるものがありました。こちらは舞妓さん?かつて、宮津にも芸舞妓を抱える花街があったことが想像できる1枚ですね。
絵葉書は京都府立丹後郷土資料館蔵
②「飛龍観」龍が飛び立つ姿に見える@天橋立ビューランド
傘松公園の対岸にある天橋立ビューランド。高さ130メートル文珠山山頂にレトロな展望遊園地があります。
こちらにも股のぞき台があり、逆さに見ると天橋立が天に向かって飛び立つ龍に見えるんです。
さらには、360度の大パノラマが楽しめる飛龍観回廊や観覧車、サイクルカーなど絶景を満喫するポイントがいくつもあるのがうれしいところ。
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★コラム★
古写真で見る!開運スポット“かわらけ投げ”
現在も傘松公園や天橋立ビューランドの2カ所で“かわらけ投げ”ができます。
写真は傘松公園。高い場所から素焼きの盃を投げると厄払いになるといわれ、智恵の輪を通れば開運する!?とも。古くからある観光地ならではですね。
③「雪舟観」あの超有名国宝絵画の構図と同じ@天橋立雪舟観展望所
ミツバツツジの名所として名高い獅子崎稲荷神社。鳥居が並ぶ階段を上ると“横一文字”に見える天橋立が。
水墨画の天才画家・雪舟が描いた構図に似ていることから「雪舟観」と呼ばれます。
★コラム★
絵画に描かれた「天橋立」を見に行こう!@京都府立丹後郷土資料館
いにしえの頃より、天橋立はその神秘的な姿から神仏の聖地であるとともに、文学や美術のテーマとして平安貴族たちに愛されてきました。
国宝・雪舟の驚異の超大作「天橋立図」、レプリカを間近に!
獅子崎稲荷神社の対岸にある京都府立丹後郷土資料館では常設展示で国宝・「天橋立図」の原寸の約1.5倍サイズのレプリカに出合えるんです!
室町時代に活躍した水墨画の天才、禅僧でもある雪舟の傑作として知られ、80才を超えた雪舟が実際に現地に足を運んで描いたと考えらえています。
天橋立と府中の街並、籠(この)神社、成相寺、智恩寺をはじめ、冠島・沓島も描かれる。
作品のサイズは89.5×169.5cm。紙の継ぎ目で絵がつながっていない部分があることなどから、「下絵」であることがわかっていますが、緻密に描かれた景観や雄大に組み立てられた構図には見入ってしまいます。さすがに雪舟の代表作です。
室町時代の街並みにズーム!成相寺参詣曼荼羅(複製)
参詣曼荼羅は室町時代に寄附や参拝者を求めるために数多く作られました。こちらも同館にレプリカがあります。
成相寺の伽藍と参詣道に加えて、府中周辺の寺社や街並み、天橋立までを描いているので、室町時代の府中周辺の様子がうかがえます。「成相寺参詣曼荼羅」は京都府指定文化財で成相寺が所蔵。
天橋立が一望できる立地も魅力の京都府立丹後郷土資料館。
聖武天皇による国分寺建立の詔で、「国々の好処を選んで作れ」と言われた丹後国分寺跡に隣接し、天橋立が端から端まで見える、天平時代以来の展望地点。なんと中世に再建された丹後国分寺の礎石も残っています。
こちらでは丹後地域の考古・歴史・民俗に関する資料について調査・研究を行い、その成果を展示や講座などで発信。
多数の資料に触れることで丹後地方がグッと身近になり、興味深く観光することができますよ。
Information
京都府立丹後郷土資料館
宮津市字国分小字天王山611-1
0772-27-0230
9:00~16:30
月曜休館(月曜日が祝日の場合は開館し、直後の平日休館)、年末年始
入館料200円
京都縦貫自動車道「与謝天橋立IC」から車で10分
★学芸員さんおすすめのお立ち寄りスポット★
宮津にも舟屋があった!?@溝尻舟屋群
資料館から車で3分。溝尻の舟屋は、「宮津天橋立の文化的景観」として国の重要文化的景観に選定され、保全を図りはじめたところ。30軒ほどの舟屋が立ち並び、ノスタルジックな雰囲気のなか街並を散策できます。
江戸時代、溝尻の漁師さんたちに危機が!?
江戸時代には天橋立の砂州がだんだんと堆積して陸続きになってしまいそうになったことがあるんだとか。それにより潮通しが悪くなって内海(阿蘇海)が不漁になったり、船で外海への出入りもしづらくなったり、これは死活問題だ!と溝尻の漁師さんたちが大変不安に思っていた時期があり、天橋立を切断してほしい!!と宮津藩になんども請願するも、智恩寺の反対などもあり請願は退けられてしまった…というエピソードが古文書に残っているそう。
船着き場から天橋立も一望できます。住宅街になっているので、住民の方に迷惑をかけないようにまち歩きを楽しみましょう!
溝尻舟屋群MAPはコチラ
④「一字観」一直線に伸びる美しさと穴場感がいい@大内峠一字観公園
大内峠からの眺めは天橋立からさらに若狭湾が広がるという超絶景!天橋立のビュースポットの中では、かなり穴場感アリ。キャンプ場やコテージがあるので夏場はレジャーでにぎわいます。
天橋立ご当地グルメ3選
海の近くに来たのでぼんやりと食事は「海鮮丼」かな?と考えているあなた~。それではもったいない(> <)ご当地感たっぷりの絶品グルメをしっかりと食べて帰りましょう!
京都でココだけ?オイルサーディン&アサリ乗せ!「天橋立ラーメン」@らーめん跳満
天然素材の美味しさを追求した体に優しいラーメンが自慢。豊かな魚介の旨みが効いたスープに、オイルサーディンの常識を覆す京都名物・竹中缶詰のオイルサーディンや、あさり、かまぼこ、水菜をだいたんにトッピングした目にも楽しいご当地ラーメンです。
店主が食べ歩きの末、辿り着いたこだわりの細麺とスープのバランスも最高!でした。地元メディアの記者さんたちも大絶賛する美味しさ!!に納得です。
■らーめん跳満(はねまん)
0772-46-3312
11:30~14:00 / 18:00~21:30
※多忙期は麺・スープが無くなり次第終了
月曜、第三火曜定休
Pあり
宝石のように美しい夏限定の海のご馳走!「白イカの贅沢丼」@よし乃や
白イカとは剣先イカのこと。6月から夏の時期までしか食べられない白イカは、ほどよい弾力とねっとりした食感、上品な甘みが特徴です。
丹後の海で水揚げされたばかりの新鮮な“高級“白イカをふんだんにつかった「白イカの贅沢丼」、まずはショウガ醤油でいただきます。そのあと、黄身を絡めて召し上がれ。ボイルしたゲソは箸休めに。
店内からはケーブルカーの府中駅舎のノスタルジックな風景や、阿蘇海(内海)や宮津湾、天橋立と、絶景が広がります。
■よし乃や
http://www.love-tango.com/gourmet/ikadon/
0772-27-0125
※イカのメニューは前日20:00までに要予約
8:30~16:30(ケーブルカーの営業時間に準ずる)
Pあり
天橋立の門前名物といえばコレ!「智恵の餅」@文珠荘 勘七茶屋
智恵の文殊で有名な智恩寺門前名物といえば「智恵の餅」。親指サイズのお餅にあんこをたっぷりとのせた智恵の餅はその名の通り、食べると知恵を授かるといわれています。
江戸時代の元禄3(1690)年創業の文珠荘 勘七茶屋では、名物「智恵の餅」(260円)とともに、初夏から秋限定で智恵の餅の餡子を使ったソフトクリーム(350円)を販売。
フレッシュで濃厚なミルクの美味しさと自家製あんこの美味しさがマッチした逸品です!
■文珠荘 勘七茶屋
http://www.monjusou.com/group/chaya/
0772-22-2105
8:00~17:00
無休
★丹後の観光情報を網羅したサイト「リラクル京都海旅」か
らディープな情報もゲット★