今、京都ではレンタル着物が大流行しています。みなさんご存知でしたか?丹後ちりめんの産地・与謝野町で、ここにしかない!素敵なレンタルキモノを発見しました。
与謝野町にある「ちりめん街道」は歴史的建造物群保存地区。レトロな洋風建築が残っていることから「与謝野モダン」と称され、ノスタルジックな世界感を感じることができる、とってもキモノの似合う場所なんです。きっと、SNSにアップしたくなるキモノフォトがたくさん撮れるはず。
写真:旧尾藤家住宅 与謝野モダンの代名詞的。着物が映える洋間はフォトジェニック!
産地ならでは「丹後ちりめん」のキモノレンタルを運営しているのが、昭和初期の洋館内にある与謝野町観光協会(旧加悦町役場)です。
町内に眠っていた質のいい丹後ちりめんのキモノに新しく命を吹き込みレンタルキモノとして活用しています。着付け体験は1人5,000円(最小催行人数は2人、足袋と肌襦袢代は別途1,500円※持ち込み可)、女子旅やカップルにオススメ。
予約電話番号 0772-43-0155
レンタルキモノ利用時間10:00~15:00
今回は、着付け教室主宰、講師やコーディネーターとして関西を中心に活動するaya先生に、まち歩き&キモノ体験を存分に満喫できるコーデ&アレンジを考えてもらいました。「洋服の延長上にあるのがキモノ」と、ワンピースのようにキモノを着こなし、トコトンおしゃれを楽しむaya先生が簡単テクをご伝授します。
与謝野町観光協会へ電話予約をする際に、年齢と身長を伝えると、3枚ほどセレクトしてくれるので、そこからお気に入りの1枚を選びましょう。どんな着物に出合えるのかな?と、ミステリーツアーのような気分を楽しんじゃいましょう。
【テク1】レンタルのキモノ&小物で正統派スタイルをコーデ
テーマは「モダンクラシカル」。アンティークのような紫色が美しいキモノをチョイス。淡いピンクの大きな花柄の帯に、明るい色目の帯と小物、草履を使って華やかで上品な印象にまとめてみました。
※イヤリング、ヘアバンド、ハンドバッグは私物
【テク2】小物やアクセサリーをあわせるコツ
小物は、キモノや帯の色や柄のトーンと合わせると全体にまとまりやすく馴染んでくれます。またキモノ、帯、帯揚げ、帯締めは同系色でまとめて濃淡をつけてグラデーションに仕上げても◎レトロなハンドバッグを持つだけでも、エレガントな印象になり洋館に映えます。
★aya先生コメント★
さらにヘッドドレスやリボン風のヘアバンド、大きめのイヤリングを付けると「豪商の令嬢」チックに変身。自分の持っている洋服アイテムを2、3点プラスしてみましょう。
【テク3】カジュアルダウンしてアレンジを楽しもう
同じキモノを使っても、帯や小物の種類(=格)によって着ていく場所や印象がガラリと変わります。「洋服のようにカジュアルダウンできれば、観光地でもっとたくさんの人に気軽にキモノを着て楽しんでもらえる」と、aya先生は考えます。では早速、プチプラのアイテムを使ってアレンジをしてみましょう。
①ベレー帽②イヤリング③靴下④スニーカー⑤斜め掛けポーチ⑥帯締め⑦帯留め⑧帯揚げ⑨半衿 ※着物のみレンタル品
カジュアルダウン必須アイテムは、半幅帯。浴衣の時に結ぶ帯なので、持っている人も多いはず。ぜひとも持参して、文庫結びをするところまでは着付師さんに着付けてもらいましょう。そのあとのアレンジはササッと5~10分程度で。お友達と一緒にすると盛り上がります。観光協会2Fのレトロな廊下も絵になるので、着付け後にぜひ撮影を。
★aya先生コメント★
身長160㎝のわたしにはちょっと小さいのですが、歩くのに楽チンなスニーカーやブーツにして裾を少し短めに着付けてもらえば、着たい着物が少し小さめでもバッチリ。与謝野町の11月から3月は、晴れているのに急に雨が降る(地元の言葉で「うらにし」)ので、雨対策としても裾は短めがベター。
【テク4】キモノのアレンジは自由自在!お手本アイテムを種類別まとめ
帯揚げ(写真:左の上)
100円ショップのストールを帯揚げに。ストライプやドット、ビビットカラーはアクセントにもなります。帯揚げと同じ3センチ幅にキレイにたたんで、半幅帯の上部にぐるりと結び、背中の後ろにある文庫のなかへ結び目を入れて隠すだけ。一人で難しければ、脇の近くで結んでもリボンのようで可愛いくなります。そのほか、手芸店などでレースや好きなデザインの布地を買ってきても可。
帯締め(写真:右の上)
100円ショップなどで購入できる左から細身のベルト、スニーカーの靴紐。そしておばあちゃんのお家に眠っていたようなアンティーク調の帯締め。靴紐の幅は帯留めを通すのにちょうどいいので驚き!初心者は靴紐を使うのがベスト。
半衿(写真:右の上)
襦袢の衿に添わせるように置くだけで衿元がグッとモダンかつ華やかな雰囲気になるレースの布。こちらも手芸店や100円ショップにて。
帯留め(写真:左の中)
ブローチや、缶バッチを帯留め代わりにしてみましょう。缶バッチでポップにも。2つ、3つ重ね付けして個性アップ!
履物・足袋・靴下(写真:右の中)
まち歩きはスニーカーやブーツが疲れないかも。ドレッシーにしたい人は、パンプスがおすすめ。柄もののインパクトあるタイツやソックスがチラリ見えるとアバンギャルドな雰囲気に。草履の場合はレースや柄物の足袋、足袋ソックスを使うと変化をつけることができます。
手提げ(写真:左の下)
トート、斜め掛けのポシェット、ハンドバッグなど。使っていなかった雑誌の付録だって大活躍。斜め掛けのポシェットなら両手空くので、写真が撮りやすくなにかとスムーズ!
帽子、ヘアアクセ(写真:右の下)
右の一番上と下がヘッドドレス、真ん中がヘアバンド。近年人気のベレー帽や、ニット帽、ヘアバンドは大体の女子が持っている大定番。ニット帽は防寒対策やヘアセットの時間がなかった人のお助けアイテムでもあります。
◆◆◆キモノQ&A◆◆◆
aya先生に質問!キモノ初心者ライターさかもとみえが聞きたいアレコレ
Q1
キモノをこんなにもアレンジしていいのか?と、ちょっぴり不安に。
インスタやアメブロのキモノランキングなどを参考にさまざまな着物姿の写真を見るといいです。好みのスタイルを見つけてマネすることからはじめましょう。(TPOは気を付けて。今回は観光用。)
Q2
キモノに似合うヘアスタイルを教えてください。
最近流行りの「ギブソンタック」なら、洋服にもキモノにもぴったりです。1日中同じヘアスタイルで過ごせます。動画サイトを見ながらセットしてみましょう。
Q3
寒い日・・・羽織りやコートのレンタルがないショップが多いと思うのですが、簡単にできる対策ありますか?
ヒートテックの下着を着ましょう。さらにショールを持っていればそれを羽織ってください。マフラーでも◎立襟のブラウスやハイネックをキモノ下に着ても可愛くなります。アームカバーやロング手袋なども◎首や足首、手首を冷やさないことがポイント。
◆◆◆aya先生のプロフィール◆◆◆
ayaayaさん
ふだんキモノが着たいため、着物学院に通い師範の免許を取得し、着付け教室を主宰。基礎をしっかり学んできたからこそできる自由なコーデが評判で、人気ブロガーとしても活躍中。最近では、JTBパブリッシング発行の京都の観光ガイド本『KYOTOきもの散歩』の監修も手掛ける。
※コーデやアレンジの参考はブログやインスタをチェックしよう!
HP⇒http://ameblo.jp/aymonk1108/
Instagram⇒@ayaayaskimono
さかもとみえ
レンタルキモノをして実際に欲しくなっちゃう人もいるかもしれませんね。リーズナブルにゲットできる穴場は「リサイクルショップ」と、aya先生。色んな地域のリサイクルショップ巡り、掘り出し物を見つけるのがとっても面白いそう。ぜひ私も訪ねてみたいと思います。