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桜が一年中咲いている場所!? 京都・亀岡の桜天満宮と「桜石」

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石の断面にキラキラと輝く桜の花びら――このかわいい石を、皆さんはご存じですか?
花の模様が刻み込まれたかのようなこの石の名は「桜石(さくらいし)」
この桜石の産地が京都府亀岡市だと聞いて、KYOTOSIDE編集部は早速亀岡を訪れてきました!

 

亀岡市にある、ウワサの「桜石」を訪ねて積善寺へ

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この桜石が産出されるのは、亀岡市薭田野(ひえだの)町柿花から湯の花温泉にかけて。特に有名なのが薭田野町にある積善寺(しゃくぜんじ)の境内。平安時代創建の古刹で、境内に“桜天満宮”があるちょっと珍しい寺院です。

 

菅原道真から託されたのは、梅ではなく桜だった?!

f:id:kyotoside_writer:20190312105911j:plainこの積善寺桜天満宮、そして桜石は面白い縁で繋がっています。
なんでも菅原道真が大宰府に左遷された時、亀岡の出身で道真に仕えていた高田若狭介は形見として、道真が愛した桜をもらいます。早速、実家に戻って植えますが、1年目は花が咲いたのに翌年は咲かなかったため「これは主君に何かあったのでは!」と心配になり大宰府へ。道真に再会し無事を喜んだところ、その忠心に感激した道真が天拝山(大宰府の山)の土で自刻像を作り、若狭介に授けました。頂戴した像を大切に持ち帰った若狭介は、地元に社を作り道真像をお祀りします。

 

f:id:kyotoside_writer:20190312105914j:plainさて、それから300年程たったある時、積善寺の中興の祖・無極上人(むごくじょうにん)の夢枕に道真が立ち「積善寺に社を移してほしい」と頼みます。一方、若狭介の子孫の夢枕にも道真が立ち、同じように言ったのだそうです!
そこで、道真像をお寺の境内に移し、天満宮を建てると、地面から桜の花模様の石が出てきたんですって!! 「ですから神社は一年中、桜が咲いているんですよ」とお寺の奥さんが教えてくださいました。
なんとステキな! そして道真のゆかりは梅でなく桜だったんですね。

 

石なのに、どうしてこんなカワイイ桜の形になるの?

f:id:kyotoside_writer:20190312110017j:plain桜石の正式な鉱物名は「菫青石仮晶(きんせいせきかしょう)」。桜石は、もともとアイオライトという六角柱状の結晶でできた鉱物。アイオライトといえばパワーストーン好きな方にはお馴染みですよね。
そのアイオライトの六角柱状結晶が分解すると、形を残したまま白雲母や緑泥石に変化するのです。そして、さらに風化すると結晶だけになり、断面が花びらみたいになるんですって。なるほど! 雲母だから、こんなにキラキラしているんですね!!

 

子供の心で見ることが大事な「桜石」

f:id:kyotoside_writer:20190312110111j:plainところで先日、亀岡出身の方に桜石の話をしたら、「それ、子供の頃にお寺の境内でよく拾ってました! あの辺の子らはみんなキレイな石を拾って集めてましたね」との返事が。
そこで奥さんにお尋ねすると、「ええ、今でも近所の幼稚園の子供達が拾いに来ます。でもね、不思議なことに子供はよく見つけるんですが、大人はなかなか見つけられないんですよ」。
それならば、私も探してみたい! ということで、奥さんについて境内を歩いてみると……

 

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奥さん「あった!」

 

f:id:kyotoside_writer:20190312110020j:plainえー!どこにあるか分かります? 

 

f:id:kyotoside_writer:20190312110136j:plainでも、後に私も見つけることができました。
まだまだ子供の心を失っていないということでしょうか。わーい^^
(写真、よくよく目を凝らして見つけてください)

 

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花びら部分の色はピンク、ブルー、金と銀の4色あります。桜石は国の天然記念物、ならびに亀岡市の石に指定されています。場所によっては採取すると罰則がありますので、ご注意くださいね。

 

f:id:kyotoside_writer:20190312105817j:plainちなみにお寺には母岩付きの桜石や、奥さんが境内で拾われた桜石が展示されていますので、そちらを見学にいくのもおすすめです。
お寺の前には大きな桜の樹があり、春にはそれはそれは見事な桜花が咲くそうですよ!
まもなく京都もお花見シーズンに突入しますが、お寺の近隣には湯の花温泉もありますし、今年のお花見はぜひ亀岡へ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

桜天満宮・積善寺
京都府亀岡市薭田野町柿花中道54
℡ 0771-23-3314
交 JR亀岡駅から車で18分

 

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