秋めいてくると、ふと旅に出かけたくなりませんか。でも、海外旅行へはなかなか行けない今日この頃。
そこで今回は、京都に居ながらにしておいしい海外の料理が味わえる、オススメのお店をご紹介します。味覚を通して、憧れのあの国への旅気分に浸ってみてください♪
世界2位に輝いた職人が焼き上げる、本場ナポリの味
uRashiMa(ウラシマ)(京丹後市)
京丹後市を流れる福田川が海へと注ぐ河口近くに、カウンター4席のみの小さなピッツェリアがあります。ここは、本場の味が楽しめると評判の店「uRashiMa」。店の奥には、ブルーのタイル張りが可愛らしいピザ窯が見えます。
オーナーシェフの藤原さんは京丹後市生まれ。ピザの本場・イタリアで修行をし、帰国後には兵庫県赤穂市のピッツァの名店「ピッツェリアリストランテさくらぐみ」など様々な店で腕を磨いたそう。2012年にはイタリアで開催されたピッツァの世界大会「ナポリピッツァオリンピック」に出場し、ファンタジーア部門で世界第2位に選ばれたという経歴の持ち主です。
その後地元に戻った藤原さんが、鮮魚店を営む実家の一部を改装して2017年にオープンしたのが「uRashiMa」。地元の常連客に愛されると同時に、遠方からここのピザを目当てに足を運ぶお客さんもいるといいます。
ピザのメニューは定番の「マルゲリータ」をはじめ、40種類ほどがスタンバイ。
「“いま丹後にあるもの”を生かした美味しい料理を提供したい」と話す藤原さんは“オール丹後”産の料理を目指し、魚介類をはじめ食材はなるべく地元産のものを使っています。京丹後の食材と本場ナポリの提供スタイル、そして確かな経験と技術が合わさった絶品ピザを、ぜひご賞味あれ♡
■■INFORMATION■■
uRashiMa
住所:京都府京丹後市網野町浅茂川328-5
交通アクセス:山陰近畿自動車道「京丹後大宮IC」から車で約30分
TEL:0772-72-3798
営業時間:11時30分〜19時
定休日:木曜日
海辺の古民家で、自然に寄り添ったタイ料理を
Fon Din(フォン ディン)(舞鶴市)
波の音に包まれる海辺に建つ古民家。靴を脱いで畳に上がれば、田舎の親戚の家に遊びに来たような懐かしさを感じます。ここで営まれているのは、タイ料理店「Fon Din」。ゆっくりと流れる時間を楽しみながら、本格的なタイ料理を味わうことができます。
アジアや中南米を旅する中で出会ったタイ料理の魅力に引き込まれ、現地で料理教室に通い、帰国後にもタイ料理店で働くなどして腕を磨いたという店主の渡邉さん。今はご夫婦でこのお店を切り盛りされています。
料理に使われる食材は、ほとんどが地元産。季節の野菜やタイのハーブ、お米などは、近くの田畑でご夫婦自ら育てています。タイ語で“雨と土”という意味の店名の通り、自然に寄り添った無農薬の自然農で育てられた野菜は、食べるとパワーを貰えそうなフレッシュなものばかり。
自分たちが食べたいと思えるものを育て、その時に獲れた野菜を生かして季節を感じられる料理を提供しているのだそう。また、野菜以外もなるべく地元の新鮮な食材を使うのが渡邉さんのこだわりです。舞鶴で獲れた魚介類のほか、なんと冬には自ら猟をして手に入れるジビエも登場するのだとか。
お店では自家製の果実ジャムなどの販売もありますよ。
人気の「ランチセット」は3品から選べるメインとおかず2品、スープがついたボリューム満点のメニュー。メインは夏野菜や牡蠣など旬の食材を使ったカレーや、パッタイと呼ばれる米粉麺の焼きそば、茹で鶏を使ったカオマンガイなどバラエティ豊かです。ケーキなどの自家製スイーツもスタンバイ。曜日や時間、料理の内容など要相談のディナーでは、コースを楽しむことができますよ。
ほっと落ち着く空間で波の音を聞きながら、心と身体をいたわってくれるタイ料理を味わう、寛ぎのひとときを過ごしてみてはいかがでしょう♡
■■INFORMATION■■
Fon Din
住所:京都府舞鶴市字瀬崎458
交通アクセス:舞鶴若狭自動車道「舞鶴東IC」から車で約25分
TEL:0773-60-2063
営業時間:ランチ11時〜・13時〜で要予約
※金・土曜または土・日曜の週2日営業 ※ディナーの曜日・時間・内容は応相談
定休日:不定休
※新型コロナウイルス対策のため営業日・営業時間等が不定期のため、事前にブログをご確認ください
ここ、本当に京都?“英国の田舎町”にプチトリップ♡
ポントオーク・ティールームレストラン(亀岡市)
亀岡市内の峠道を、京都市内から車で20分ほど進んでいくと現れる「ドゥリムトン村」。そこは、思わずイギリスの田舎町に迷い込んだのかと錯覚してしまいそうな景色で溢れた世界。可愛らしいレストランやコテージ、教会などが建ち並び、どこを切り取っても絵になる、京都の“プチ・イングランド”です。
「ドゥリムトン村」についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています↓↓
村の入り口付近に佇んでいる「ポントオーク・ティールームレストラン」は、本格的なイギリス料理が味わえるお店。村の風景と同様に異国情緒たっぷりの店内は、ときめきのオンパレードです♡ 某有名テーマパークの空間演出にも携わったというオーナーのマリーさんが創り上げたこだわりの空間は、内装から飾られた雑貨、ランプや家具にいたるまで全てがブリティッシュ。スタッフの衣装も白エプロンにフリルのついた白帽子と、抜かりありません。
日本にいることを忘れてしまいそうな店内で味わえるのは、フィッシュ&チップスやアフタヌーンティーセット、ローストビーフといったイギリスを代表するメニューの数々。サラダやリゾットといった料理には地元で栽培された新鮮な野菜をふんだんに使っているほか、スコーンなどのスイーツには京都府京丹波町「みずほファーム」のコクのある新鮮な卵を使用するなど、地元食材を積極的に取り入れています。
食事やティータイムの後には併設されたショップで、クッキーや紅茶、愛らしい雑貨など、お土産探しも楽しめますよ。
■■INFORMATION■■
ポントオーク・ティールームレストラン
住所:亀岡市西別院町柚原水汲12
交通アクセス:
JR「亀岡」駅からバス「京都先端科学大学」で乗り換え「奥野」下車すぐ、京都縦貫自動車道「亀岡IC」から車で約15分、新名神高速道路「箕面とどろみIC」から車で約20分
TEL:0771-27-3004
営業時間:月〜金曜11時〜16時(L.O.14時)、土日祝10時30分〜20時(L.O.19時)
定休日:不定休
どこか懐かしく優しい味わい。心温まるスロヴェニア料理を
ピカポロンツァ(京都市)
日本で唯一のスロヴェニア料理専門店が、京都にあるのをご存知ですか? スロヴェニアは中央ヨーロッパに位置する、山々に囲まれた風光明媚な国。四国と同じくらいの国土面積ながらイタリア・オーストリア・クロアチア・ハンガリーと国境を接し、多様な文化が入り混じっているのが特徴です。食文化も多彩で、地方によって全く違った料理が食べられているという面白さがあります。
お店を営むのは、スロヴェニア人の旦那様と日本人の奥様のご夫妻。アットホームな雰囲気の店内で、「何よりも愛情を込めることを大切にしている」という心も身体も喜ぶ優しい料理の数々が味わえます♪
南丹市美山町でナスやズッキーニ、大根やインゲン豆など、夏野菜を中心に無農薬有機栽培をしているというお二人。お店のメニューには、豊かな自然の中で育った採れたての野菜がふんだんに使われています。ここでは、野菜そのもののおいしさやみずみずしさをしっかりと感じられるメニューに、たくさん出会うことができますよ。
中でも万願寺とうがらしは欠かせない野菜で、スロヴェニア風のマリネやソテーに、ソースにと、たくさん使われているそう。
そして、おすすめの料理の一つがシチュー。スロヴェニアでは各地に美味しいシチューのレシピがあり、お店ではその中から季節に合わせたシチューが登場します。写真のシチューはハンガリーとの国境エリアの「ボグラチ」。粉末パプリカをたくさん使った赤いソースで牛肉と豚肉を煮込んだ郷土料理です。
また、注目したいのがそば粉を使った料理。スロヴェニアは、日本と同じくそばを食べる国で、そばを使った伝統料理がたくさんあるのだとか。しかし、その食べ方は日本とは全く異なります。例えば「そば粉のズリヴァンカ」は、そば粉100%の生地にカッテージチーズや赤玉ねぎなどをのせてオーブンで焼いたパイ。そばと乳製品は相性ぴったりなのだそう。私たちのよく知るそば粉が、こんな風に食べられているなんて新鮮ですね♡
「日本人の味覚にも合う優しい味付けのお料理ばかりなので、スロヴェニアという国を知らなくても大丈夫ですよ」と奥様。初めて食べるのになんだか懐かしさが感じられるスロヴェニア料理を、ぜひ味わってみてください。
■■INFORMATION■■
ピカポロンツァ
住所:京都市右京区太秦森ケ東町29-7
交通アクセス:地下鉄東西線「太秦天神川」駅から徒歩約5分、嵐電「天神川」駅から徒歩約8分、JR「花園」駅から徒歩約10分
TEL:075-871-0146
営業時間:ランチ 12時〜15時(L.O.14時30分)、ディナー 18時〜21時(L.O.20時30分)
※平日のディナータイムと日曜日は予約制で営業
定休日:月・火曜日 ※月曜が祝日の場合は予約制で営業